効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電気自動車が電源に

電気自動車が積んでいる蓄電池の容量は、それを家庭用の電源として使用できるだけ大きいものだ。ただ、電気自動車から家庭向けに電気を供給しようとすれば、少なくとも蓄電池の直流を交流に直してやらなければならない。太陽光発電の場合にも、発電される電気は直流だから、それを配電系統に接続するにはパワーコントローラーと呼ばれるインバーターで50なり60ヘルツの交流に変換している。
電気自動車を家庭用電源に変貌させるシステムをシャープが開発したと発表した。電気自動車のバッテリーから電気を取り出して、テレビなどの家電製品に送るための電力制御機器「インテリジェントパワーコンディショナ」を開発したのだ。太陽電池と組み合わせ、発電量の多い昼は自動車に電気をためて夜に使うといった使い方ができるとしている。小型化や生産コストの削減を進め2014年にも実用化するそうだ。値段は30万〜40万円の想定。三菱自動車のEVの蓄電池にためた電力を使い、エアコン、LED照明などの家電に計8キロワットの電力を安定供給することに成功した。ただ、自動車は昼間動くことが多いから、このような使い方ができる人は高齢者や家庭の主婦で、短時間しか自動車を使わない人ということになる。太陽光発電からの電気を使って充電するという想定だが、来年からはこの電気は全量電力会社が高く買い取ることになっている。それを充電に回すと買い取り価格に影響しないだろうか。また、電気自動車は夜間電力で充電するという発想が一般的。その方が安く付くからだ。太陽光発電と夜間電力の競争になる。夜間電力を蓄電して、それを家庭用の電源にし、太陽光発電からの電気は売ることを考える人もいるだろう。自動車を殆ど使わない人にとっては、この方法のほうが経済性が高いかもしれない。
いずれにしろ、自動車が電源となるのだから、停電したときにも安心ということにもなるだろう。系統から独立した電力供給ができるような仕様になっているのだろうか。