効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

異常な蓄電池需要

東京電力の供給能力に不安があるため、自家発電設備への需要が急増しているほか、蓄電池を使った補助電源に対する需要も急増している。どうも東京電力の管内だけでなく、他の電力会社の区域でもこのような商品を求める企業や個人が増えているようだ。今日の夕刊によると、中古品への需要も大きくなって価格が大幅に上がっているという。
このような蓄電池が東京電力管内に多く設置されるとすると、これを充電するのが通常の配電系統から行われるとすると、送電能力に限界がある東電にとって思いもかけないときに電力需要が発生することでトラブルが起きる可能性もある。蓄電池利用者から見ると、自分の電池を充電するのにどれだけの電力が一度に必要とされるかをあまり知らないから、設定の仕方次第では、昼のピーク需要が出ているときに充電してしまうこともあるし、また、夕方に出る第二のピーク時のことは普通念頭にないだろうから、多くの電池が充電される可能性もある。そうすると東電の予想以上に需要が発生するだろう。
このように考えると、東電管内では電気自動車の販売を促進するのは難しくなるだろう。高速充電器は昼に稼働するかことが多いから、ピーク需要をさらに押し上げる可能性がある。とすれば、少なくともこの1〜2年は、東電管内で電気自動車を充電する場所を増やすことは無理だろう。新商品として期待されながら登場したのだが、出鼻をくじかれてしまったようだ。原発が少なくなっているから、夜に充電しても化石燃料を使って発電した電気で充電することになり、地球温暖化対応の観点から見ても問題ありということになる。太陽光発電設備を持つところで充電するしか、電気自動車からのCO2排出が少ないと言えなくなる。どういうように折り合いをつけるか、回答には時間がかかるだろう。