効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽電池のコスト

昨日大阪ガススマートハウス・フェアーへ一緒に行った東亜電機工業の社長。作っている商品の一つである球状シリコン太陽電池のモデルを持ってきておられた。軽くて曲げることができるので、電信柱に巻き付けておき、昼間発電した電気を蓄電池に貯めて街灯に使うことなどができる。大阪ガス太陽電池パネルを売っているので、担当者に見せると興味を示してコストなどを聞いてきた。それへの返事が面白かった。シャープやサンヨーなどが売っている板のようなごついパネルの素材に比べると2割高いが、軽いので架台などを含めたシステム価格で見ると1〜2割安くなるということだった。これまでも太陽電池関係のレポートを読んでいると、太陽電池の素材価格はどんどん安くなるが、工事費などが下がらないために、システムとしてのコストが下がりにくくなってきたというような説明がよく出ているのが、実際の話として出てきたのでなるほどと思った次第。また、球状シリコン太陽電池の場合、レンズのようになっているために、太陽が地平線に近くなる朝や夕方でも板状のものに比べて発電量が多くなるという。球状シリコンの技術は日本で開発されたものだ。まだ商品化されてから時間が経っていないので、システム価格としては安いのにまだ普及していないということだった。
米国からのレポートでは、システムの価格が低下して、グリッドパリティー(太陽電池からの電力価格が系統の電力価格と同じになる)になるものも出てきているということだ。その詳細は分からないが、ここ数年のうちにグリッドパリティーのシステムが一般化するようになるはず。そこに電気自動車の普及などで価格が下がった蓄電池を使って夜にも太陽電池からの電気を使えるようにするのが、それほどお金を払わないでも可能になるかもしれない。