効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

業務用太陽光発電

経産省が、2011年度から業務用規模の太陽光発電からの電力を、いまの24円/キロワット時から40円/キロワット時に引き上げる方針を決定したという。これも余剰電力の買取だから、全量買取ほどのインパクトはないだろうが、工場の屋根やビルの屋上に設置される太陽光発電の設置を促進するだろう。住宅用ほど普及していないのを、12年度に予定している全量買取制度開始までの間、暫定的に買い取り価格を上げて、導入を促進するということ。これは当然電力料金を上げることになるので、電力業界を中心に反対意見もあったようだが、買取制度小委員会の柏木孝夫委員長が決定したそうだ。これからパブリックコメントにかけて最終決定になる。
一方家庭用については、11年度の余剰買い取り価格の検討を始めていて、現行の48円/キロワット時を42円に引き下げる方針になったようだ。これもおそらく全量買取に向かうことを念頭に決めたものだろう。
再生可能エネルギーからの電力を2012年度から全量買い取りするという方針は決まっているが、買い取り価格がいくらになるかは、太陽も含めてまだ決まっていない。太陽光発電については国の方針で普及を大きく促進しようとするのだから、設置者にメリットを感じさせるものになるだろうが、その決定の頃にはドイツが買い取り価格をどんどん引き下げていることが参考にされることは間違いない。ドイツは全量買取だから、電気料金を押し上げている。当然ユーザーからの反対もあるだろう。日本のユーザーがどのような反応をするか、見守っていこう。