効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

新エネルギーセミナー

午後から大阪へでかけた。新エネルギー財団が主催する新エネルギーセミナーがあり、「スマートコミュニティー」に関する題目があったからと、大阪府がどのように電気自動車の普及に取り組むかの話があるようなので、大阪府の独自性を知りたかったからだ。
新エネルギーという言葉は、それを英語にして説明すると通用しない。再生可能エネルギーでなければ怪訝な顔をされる。まだ、ナチュラル・エネルギーという方が通用する。しかし、これまで日本では政策用語として新エネルギーが主として使われていた。ところが、今日話してくれた資源エネ庁の人が、新エネルギーの中に再生可能エネルギーがあって、新エネルギーという言葉はエネルギー効率化も含めた日本独自の言葉だという表現をしたのを聞いて、日本もやっと世界に分かる言葉で表現するようになったのかと一種の感慨を覚えた。説明された日本の新エネルギー政策については殆どが旧聞。
大阪府が電気自動車(EV)にどう取り組もうとしているかについては、橋下知事の肝いりでできた新エネルギー産業課が普及に本腰を入れている様子が具体的によく分かった。EVのユーザーが充電までの電気切れ恐怖心をもつことのないように、最低限必要な高速充電設備を20カ所今年度設置する。自らの設備もあるし、補助金を出して設置して貰うものも含めての数。そして、橋下知事が呼びかけて、京都、神戸の充電器と共通のカードを使って充電サービスを受けることができるようにすることになったそうだ。充電器のメーカーが違ってもユーザーは同じようなやり方で決済できることになる。ユーザーの視点で、ということを府の担当課長は強調していたが、これをきっかけにして関西にEVが独自性のある普及をし、商品開発も含めた新事業が生まれてほしいものだ。
日本で4カ所行われているスマートコミュニティー実証プロジェクトの説明もパネル討議で行われたが、司会者である東工大の柏木教授も言われるように、その定義がはっきりしないのが最大の課題だろう。この実証結果が実際に広く応用されるのはおそらく10年先だろうから、そこに事業機会が見つけられなければ企業はついていけなくなる。しばらく模索が続くが、社会一般がどのようにその結果を評価するかがある程度見えないと、継続させるエネルギーが続かないだろう。特に、スマートグリッドの必要性が国民に理解されていない日本では。