効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

水の問題

米国のEPA(環境保護局)から来た情報によると、同局と中小企業局が連携して、水に関連する新技術の開発プロジェクト(Water Technology Innovation Cluster:WTIC)を立ち上げるそうだ。日本はどこでも生水を飲んで支障があることは少ないが、米国の水は必ずしもそうではない。また、レスター・ブラウンが指摘するように、都市に水をとられるために農業用水の枯渇も問題となっていて、水の再利用が重要な技術開発対象になっている。河川の水汚染も進んでいるし、潅漑用に大量の地下水を汲み上げてきたために、地下水の水位も大きく下がっている。この地下水は地表面から補われることのない、いわば化石水である部分が多く、米国の農業にとっても死活問題となる可能性がある。
オハイオ、ケンタッキー、インディアナ州でこれまでも水を巡る技術開発が行われてきたようだ。オハイオ州シンシナチにEPAの水研究所がある。ここの成果を実用化しようと言うことだ。開発対象の一つに、レインガーデンが挙げられている。道路や駐車場から溢れる水を貯めることのできる砂の層を人工的に作るものらしい。ここの水は自然にその下にある土壌にしみ込み、地下水を増加させる。雨水の中に含まれる汚染物質は砂の層によって除去される技術が適用されるそうだ。
水について日本は高い浄化技術を持つ。特にイオン交換樹脂フイルムでは高いシェアーを持っている。上下水道技術についても、これまで自治体の中に止まっていた優れた技術を世界に売り込もうとする動きも活発となっている。米国の水質改善に向けた動きをうまくビジネスにできないだろうか。