効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の石炭火力発電規制

米国の環境保護局(EPA)が石炭火力発電所に対して規制をかけようとしたのに対し、米連邦最高裁判所が電力業界の対策費用を考慮していないとして「不適切だ」との判断を下した。国民の健康を優先し、石炭発電所が排出する水銀などの有害汚染物質を規制したというEPAの主張を退けた。業界の主張を認めた形。オバマ米大統領が進める米国の地球温暖化対策の前に最高裁が立ちはだかったことになる。石炭産出州など20州と電力会社などは、発電所の廃止や追加対策による費用が膨らむとして規制の撤廃を求めていた。米国は温暖化ガスの排出量を「25年までに05年比で26〜28%削減する」との目標をつくったが、年末にパリで開かれるCOP21で米国政府は苦しい立場に置かれるかも知れない。このコスト重視の判決は、日本の石炭火力新設の動きを支援することになる可能性もある。米国政府が今後どのような対応をするだろうか。