朝早めに起きて、何も飲まず食べずで、近くの西奈良県民センターへ歩いていった。ここはいつもテニスをする拠点だが、今日は奈良市が準備してくれている高齢者向け胃ガンと肺ガンの検診。車で行くと5分くらいだが、天気も良かったので寒さへの対応だけして歩いた。20分。20人余の人が対象。レントゲン検診車が止まっていて、常時3人が入って順番に受診する。会社にいたころは、少なくとも胃検診は毎年受けていたのが、何となく億劫で気がついたら10年近く検診を受けていなかった。申し込みの日には朝一番に電話で申し込んで何とか席を確保できたのだった。今日の結果は2〜3週間で返ってくるのだが、何となく不安ではある。
検診車の中は極めてコンパクトにうまく設計してある。男女一緒に入ることが多いから、狭いバス幅をカーテンで仕切って、検診衣服への着替えも気遣いなしにできるようになっている。終了して外に出たときに、このレントゲン装置一式の駆動に必要な電源は殆どが直流ではないかと考え始めた。検診車には外部から交流のケーブルが接続されていたが、これはすぐに直流に変換されるのではないだろうか。もし最初から直流が使えれば、交直変換のロスは防げるはず。
そこでまた考えた。多くの医療機器の内部はこれと同じで直流ではないか。病院で電力消費の大きいのは照明と空調向けだという数字を見たことがあるが、照明はこれから直流化するだろう。最近の高効率な空調も内部は直流駆動だ。とすれば、病院のメイン電源を全部直流にすれば、医療機器も直接直流で駆動でき、10%位はエネルギー効率が上がるはず。すぐに実現することは無理だとしても、早く直流電源の標準仕様を定めて、新しい病院には直流が供給されるようにすべきではないか、などと帰りに歩きながら考えていた。太陽電池や蓄電池の応用もやりやすくなるはずだから、一度この分野の専門家に意見を聞いてみよう。