効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電の足切りは当分考えず-続き

昨日書いたことに対して、電力の専門家だと拝察しているuna さんから貴重なコメントを戴きいた。子どものたわごとだと片付けないでわざわざ時間を割いてくださり有り難く思っている。
『まだご理解が中途半端なようなので確認させていただきます。          まず、余剰電力発生の定義ですが、石炭火力も出力を絞る前提で考えています。CO2を大量に出す石炭火力のためにPVを犠牲にしようとしているなどと言われてはたまらないので誤解なきよう願います。                          それから配電線の電圧が上がってPVがとまるのをあたりまえだと皆さん思っていただけるなら何も苦労はしません。系統の需給バランス上受け入れられるのに局所的な電圧問題でPVが止まるのはもったいないのでそうならないような対策もなされます。(配電系統の双方向化も含めて)カレンダー機能は系統全体の需給バランス問題への対策であって、配電線問題の対策ではありません。もしそうなら一部の配電系統のために全国のPVを止めることになってしまいます。こんなバカなことはしません。需給バランスの問題が起こるのはまだ先ですが、PCSは10年くらいは使うでしょうから、今から必要な機能はPCSに持たせておく必要があります。そうでないと問題が顕在化してからPCSを取り替えて回ることになってしまいます。』
仰ることはその通りでしょう。石炭火力も電力需要が下がる時期にはいまでも計画的に停めているが、稼動しているときに需要が急変したときには、天然ガス火力に比べれば対応力が弱いと理解しています。将来は天候予測をして太陽光発電からの出力を予想して石炭火力の調整はするものの、変動に対しての対応はしにくいでしょう。カレンダー機能は系統全体の需給バランスのためというのは分かるものの、日本の場合、日本全体の系統ではなく、各電力会社が管理する系統内での需給バランスになる可能性が高いために、アンバランスは起きやすいと考えるのは間違いでしょうか。今回のコメントで、(配電系統の双方向化も含めて)というのは、日本でこれが検討されているという意味で驚きです。以前、配電の現場の人から、それほど難しいことではないと聞きました。ただ、その実施には配電系統を変えるコストが当然かかるのですから、一つの選択肢になるとは思いますが、ぜひ前向きに考えてほしいものです。これから電気自動車の普及も現実化しますし、スマートハウスも来年くらいから商品化されるようですから、それを使った需給バランスの取り方も中長期的に検討されるのでしょうね。