効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

あいがも農法

合鴨を水田に放ってやると雑草を食べてくれるし、その排泄物が見事な肥料となる。だから最近有機農法の一つとしてよく取り上げられる。合鴨のひなを田んぼに放すのだが、野犬などに襲われないようにするのに大変苦労すると聞く。周辺に柵を作ったりするが、いたち等にも襲撃されるので、農家は知恵を絞らなければならない。
ここで育つ合鴨は農家が食べるか、どこかに売るのだとぼんやり考えていたのだが、それについて説明する記事があった。生育した鴨を処分できる量があいがも農法が可能になる水田面積を制約するのだそうだ。そこで、この鴨を引き取ってハムなどに加工して、この農法をさらに拡大させようとしている。これまでは農家で食べきれないものは、主に工業用油の原料になっていたという。食肉にする大規模なルートが存在しないからだそうだ。
フランス料理でもよく使われる鴨肉は鶏肉にはない風味があり、合鴨農家の間では「カモとコメの『二毛作』で収益をあげていきたい」と期待が高まっている。千葉県の椎名人工孵化場と静岡県の吉田ハム工場が連携して、鴨肉ハムの加工・販売を始める。最初の1―2年は、親ガモをハムに加工して、流通ルートを確立する。その後、合鴨農法で育ったカモも農家から買い上げて、このルートに乗せる計画だという。
同孵化場は、合鴨農家のカモを買い取る予定で、指定の食鳥処理場にカモを持ち込んだ農家に、1羽あたり100〜200円を支払うシステムの構築を目指している。農家は、毎年1000羽の持ち込みで10万〜20万円程度の収入を見込める。
何でもそうだが、終末処理がうまくできなければ事業はうまく動かない。あいがも農法がさらに定着することを願っている。