効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

地方ガス事業とエネルギー地産地消

三井物産は、北海道苫小牧市北海道ガス住友林業、木材加工業のイワクラ苫小牧市、後藤英夫社長)と共同で新会社を設立し、5800キロワットの木質バイオマス発電設備の建設・運営を行うと発表した。2015年5月に着工し、16年12月の稼働予定。発電した電力はFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)を活用し、全量を北海道ガスに売電する計画で、北海道ガスは、これを利用して電力小売り事業への参入を検討するという。発電設備は燃料となる木質チップ工場とともに、イワクラの本社隣接地に建設する。木質チップは、道内の林地の未利用木材を利用する計画で、木質バイオマス専焼となる。林業を本業とする事業体が参画しているので、木質バイオマスの調達が安定的に確保できることから、この規模の発電ができるようになったのだろう。ここで興味をもったのは、北海道ガスが電力を全量買い取るということで、2016年に実施される予定の電力全面自由化に対応しようとしているのだが、おそらく電気とガスを組み合わせたビジネスモデルを構想しているに違いない。このようなケースは全国の中小ガス事業者にもこれから増えていくと予想される。太陽光発電風力発電を手がけているところもあるから、エネルギーの地産地消を標榜して顧客を獲得するのではないだろうか。