効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電気自動車への見方

E Sourceのフォーラムも3日目。身体は時差に慣れてきたとはいえまだ中途半端。昼からは猛烈に眠くなる。午前中にはまず米国でコージェネレーションが再認識され始めていることを示す会合があった。全体会議だからE Sourceとしてコージェネレーションを重視していることは明らかだ。討議の内容を聞くと、結局デマンドサイドマネジメントの一環として再認識されるようになっているということだ。需要端にコージェネが設置されれば、配電系統の容量を増やす必要がないし、系統での送電損失も防げる。コージェネの容量が増えれば、発電設備の増設も必要なくなるという理屈だ。日本の事情とはかなり違う状況であることは確かだ。
続いてスマートグリッドのセッション。予想していたように、州により、電力事業により導入の仕方が様々だが、まずスマートメーターの普及に苦労し始めている。スマートメーター導入のメリットが消費者にどれほど納得されるかが当初のバラ色の将来像にかげりが見られるようだ。多くの電力事業で希望者を集めて実証試験をして、試験的に時間帯別料金制度を適用して需要家の反応を見ようとしているところが多い。これまで猛烈な勢いで設置数が増えてきたスマートメーター導入も横ばいになる可能性もある。
午後からは電気自動車の導入の意味が論じられたが、電力事業の会員が多いE Sourceだけあって、電気自動車がどのように系統に影響を与えるかを中心に議論されていた。低速充電と高速充電では電力消費に大きな違いが見られる。高速充電すると、その時には住宅10〜20軒分の電力が一度に消費される。そうなると配電系統を強化しなければ高速充電ができなくなってしまう。また、風力発電が稼動しているときに充電して貰うような制御も論じられていた。日本では太陽電池との併用になるが、ここでは太陽は全く登場しなかった。電気自動車の普及についても確たる数字は出なかったが、この面では日本の方が先行しているかもしれない。