効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

マグロ型海流発電機

9月16日の英文読売新聞に、日本企業が開発中の海流発電機が紹介されている。この企業は兵庫県のノヴァ・エネルギーという。同社の社長は昔大型船の船長だったという。発電原理は世界で開発中のものと同じだが、タービンの形状がマグロの胴体のような形をしていて、海流がなめらかに流れ、海中の浮遊物などが引っかかりにくくなっている。この回転を自在継ぎ手で発電機に伝える。回転軸の方向を変えられるので、タービンが絶えず変わる海流の方向に沿うように動いても、固定された発電機に力を伝えることができるようになっている。英国などで開発されているもののデザインを見ると、タービンの翼が大きいために、浮遊物にぶつかったり、引っかかったりして壊れることがあるというこの記事内容は肯ける。このマグロ型のタービンは海流の下流になめらかな形の羽根が3枚あり、自在継ぎ手のお陰で左右上下に動くため、浮遊物に直接ぶつかることは少ないように見える。発電機は固定されているが、それにちょうど縄でできたような回転軸がタービンにつながっていて、海流の方向が変わっても縄が移動して海流の力をそのまま受け止めるようになっている。このデザインが、その周辺の魚などに与える影響を小さくすると説明されている。
現在明石海峡で長さ6メーターのもので5キロワットの発電能力を出せるものを実証中だそうだ。今年度末にはこの長さを14メーターにしてテストし、将来は25メーターにする計画。これを120メートルの深さにまで縦に4基沈めて、2千キロワットの出力にするそうだ。日本独自のこのマグロ型海流発電機が実用化されると、日本は原子力発電を増設しなくて済むかもしれない。同社のホームページにある写真を拝借した。

マグロ型のタービン本体

縦の棒の中に発電機がある。