効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

長崎大、潮流 低速でも発電 低コストの小型装置

長崎大学は小型で低コストの潮流発電装置を開発したと報じられている。回転する羽根を包むようにカバーを付けて潮流を1.7倍程度に速めることで、毎秒1.5メートル程度の低流速でも発電できる。風を集めて発電効率を高める九州大学風力発電の技術を応用し、発電効率を5倍にする。風洞型の風力発電はかなり前に実証試験が行われたと理解しているが、原理的には同じものが潮流発電に応用されなかったのはなぜかろうか。ラッパ形の円筒ディフューザーで流れを早くするものだが、長崎大はこの装置を「レンズ水車」と呼んでおり、対馬沖や壱岐沖など潮流がそれほど速くない離島の分散電源として、2020年にも実用化を目指すとのこと。装置は4本の係留チェーンで海中に浮遊し、流速によって上下する。潮の満ち引きが変わると180度回転し、潮の流れに正対するというから、人手をかける必要はない。プロペラは3枚。これによって、通常の水中プロペラの「5倍以上の出力が得られる」という。出力5キロワットの装置で計画しており、プロペラの直径は1メートル、ディフューザーの直径は2メートル程度になる見込み。長崎大は送電網にはつながず、50キロワット程度のレンズ水車を複数浮遊させて、離島で実用化することを想定している。「潮流をベース電源にして風力、太陽光、蓄電池を組み合わせれば、人口の少ない離島なら、再生可能エネルギーで自活できる」とみている。完成度の高い制御プログラムが必要となるだろ。