効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

小さなエネルギーを作る

トヨタ自動車パナソニック、NTTデータなど国内23社は、わずかな振動や体温で発電する電子部品を共同開発すると報道された。これまで何度か振動や温度差で発電する事例をこのページで紹介し、期待感を抱いていた。しかし、これほど大がかりな取り組みになるとは思っていなかった。ベンチャーが取り組んで着想の良さで市場が大きくなるだろうと考えていた。家電のリモコンや自動車に搭載するセンサー、心臓ペースメーカーの電源を不要にするなど幅広い用途が期待され、2〜3年後の実用化を目指すということだが、大手メーカーが良い着想の商品を開発できるだろうか。床の振動で発電するシステムはベンチャーが開発したのだが、そのような商品開発を促進してほしいと思う。着想を横取りしないで、育ててほしいもの。
記事には、日本で有望視されているのは車載センサーへの応用だとある。高級車ではエンジン制御などに150個以上のセンサー部品が搭載され、これらの部品に電気を送ったりデータをやり取りしたりするケーブルの長さは1台あたり1キロメートル以上。ケーブル不要の発電電子部品に置き換え、自動車の軽量化やコスト削減につなげる。以前、電車の振動を抑制する部材に発電機構を組み込むことをここで提案したこともある。身の回りにはこのようなエネルギー源がうようよしているはず。これからは分散型発電の重要性が急速に高まるとボストンコンサルティング・グループが報告している。ここで言うのは風力や太陽、そしてコージェネレーションなのだが、もっと小さな地産地消エネルギーシステムが蓄積されると意外に大きなエネルギー源になるかもしれない。