効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

もんじゅで3.3トン装置落下

高速増殖炉もんじゅの運転再開に向けて鋭意調整が進展していると思っていた。ところが、今日、炉心にある重量のある部品を引き上げ作業中に、その部品が落下したという。全長約12メートルの筒状で重さ約3.3トンの装置。損傷程度は不明だが、炉心や周辺環境への影響は出ていないという。しかし、この種のトラブルの時には、明らかな兆候が示されない限りどうしても被害を少なく見せようとするものだ。しかも炉心という微妙な部分で、人間が入って直接目で確かめることができないところだけに、被害がなかったという証明ができるまで全体の作業は止まるだろう。装置の最下部は原子炉容器の底辺まで到達せず、10メートルほど手前で止まる構造という。重いものが止まるということは、落下の衝撃は大きいはず。それが下部構造にくぼみでも作っていれば炉心の稼動条件を変えるかもしれない。よく調べて貰わないと、また新たなトラブルの原因を作ることになるだろう。
作業員はこのようなことにならないよう慎重な作業をしていたはず。しかし、世の中には予想外のことが起こるのは予想外に多いものだ。絶対に安全ということはできないのだ。もんじゅについては新しい技術の実証プラントだから、同じ再開するのならこのような本質の所に関係しないことで計画の進行が阻害されないでほしいと思っていた。これこそヒューマンエラーと機械操作の予想しないことが起きた典型。同じことが他の原発一般にあり得るとすれば、怖いことだ。それが人類の歴史を消滅させる可能性があるとすれば、いまのように我も我もと諸国が原発を導入しようとするのを見ると、背筋が寒くなる。
今日で開始から35万アクセスを超えた。