効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

高速増殖炉もんじゅの廃炉不能?

もんじゅ廃炉が決まっているが、実際に廃炉作業が順調にいかない可能性があるらしい。原子炉容器内を満たしている液体ナトリウムの抜き取りを想定していない設計になっていると、日本原子力研究開発機構が明らかにしたと報じられている。液体ナトリウムは増殖炉の炉心を冷やすためのものだが、空気に触れると燃焼爆発する。もんじゅの炉心にあるナトリウムは強い放射能を帯びているために、人間が近づいて撤去作業ができない。放射能を帯びたナトリウムの抜き取りは廃炉初期段階の重要課題だが、1次冷却系のナトリウム約760トンのうち、原子炉容器内にある数百トンは抜き取れない構造になっているという。廃炉を全く想定しない設計によって設備が作られているからだ。原子力機構は来年度にも設置する廃炉専門の部署で抜き取り方法を検討するとしているが、規制委側は「原子炉からナトリウムを抜き取る穴がなく、安全に抜き取る技術も確立していない」と懸念すると報じられているのを見ると、事故を起こした福島第一原発廃炉よりも難しい工程になる可能性がある。現在の状態で維持することになるかも知れない。この危険な設備を誰が管理することになるか、想像するだけで恐ろしい状況にある。