効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大型フライホイール

米国のエネルギー省が20MWの容量を持つ大型蓄電用フライホイールの建設に4千3百万ドルの融資保証を出すことを決定した。これは米国Beacon Powerに対するもの。設備はニューヨーク州のStephentownに設置される。ニューヨーク州全体の送電系統の安定性を大きく高めることができるそうだ。同州は再生可能エネルギーの導入について、電力事業に大きな比率の導入を義務づけている。その導入を促進するためにもこの融資保証は大きな一歩になるだろう。
日本では大型のフライホイールの開発は聞いたことがない。いつもNaS電池しか登場せず、これが世界の大型蓄電設備市場で唯一の商業設備であるかのような報道しか見ない。日本碍子が海外から大量の受注をしていると聞くのは結構なことだが、フライホイールという純メカニカルな方式で電力貯蔵を行うのは魅力的だ。作動に熱発生が伴わないのもNaS電池より良いように感じる。コストがどうかの比較ができないので何とも言えないが、日本碍子も喜んでばかりは居られないだろう。どうも特殊なリチウムイオン電池を大型蓄電装置に使うプロジェクトが米国で始まっているとも聞く。電気自動車分野だけでなく、系統電力の貯蔵についてもこれから技術開発競争が出てきそうだ。