効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

NTTファシリティーズがスマートメーター利用

マンション住戸向けに電力供給サービスをするNTTファシリティーズは2011年度にも、家庭向け電気料金が市場価格に連動する変動料金システムを採用すると報じられている。NTTファシリティーズは首都圏を中心とした大型マンション48棟、約1万戸に電力を供給、管理業務を手掛けている。供給電力は同社が出資する新規電力事業者のエネット(東京・港)から変動料金で電気を調達しており、消費者向けにも変動料金を反映することにしたということだ。これは世界的に話題となっているスマートメーターの設置を、電力会社に先駆けて実施するものだ。エネットからの電気を供給しているマンションに、30分単位で電力消費を計測できるようにし、その時間帯の電気料金を変動させることによって電気料金が全体として安くなるようにするのだろう。この場合、エネットからの購入電力が高くなる昼過ぎのピーク時間帯には、通常料金より高い電気料金が適用される可能性もある。その時には消費者がメーターからの情報を入手して、クーラーを停めたりするかもしれない。消費者の反応も知りたいところだ。この変動料金制度は、米国などではリアルタイム・プライシングなどと呼ばれるもので、世界的にも先進的な制度の導入だと思う。同じ電力量を使っても、日によって電気代が異なることになる。
今月末からは、利用者が専用のホームページで時間帯別の電気使用量などが見られる情報サービスも始めるというから、これに東京電力がどのような反応を見せるだろうか。もしエネットが自然エネルギーを大量に購入して供給するのをNTTファシリティーズが販売するとすれば、その情報を見て高いけれども自然エネルギーを使うという消費者も出てくるかもしれない。日本でスマートメーターの本格的利用はしばらくないと思っていただけに、NTTファシリティーズの先進性に敬意を表したい。これが電力市場の自由化促進に結びつけばもっと面白い。