効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

データセンターと再生可能エネルギー

データセンターには膨大な容量を持つコンピュータ・サーバーが設置されている。狭いところに詰め込まれている回路基板からの発熱を逃がしてやらないと、サーバーが故障したり誤作動する可能性がある。そのため強力な空調装置が必要となり、サーバーと空調設備が消費する面積あたり電力は大きく、データセンターの消費電力は毎年急増している。いまスマートグリッドの導入が議論されているが、送配電系統やスマートメーターから発信されるデータ処理のために必要なデータセンターがこれから増えるために、さらにデータセンター向け電力の消費が増えるだろう。
そうなると、ここの電力の消費によって化石燃料消費が増える可能性があり、データセンター業界が地球温暖化を促進していると社会から非難を受ける可能性もある。それを意識したものだが、インターネット検索最大手の米グーグルが、風力発電による電力を今後20年にわたって購入する契約を結んだと発表した。グーグルは世界に多数のデータセンターを稼働させていて、そのエネルギー効率をあげるのに力を入れている。その一環として消費電力の一部を再生可能エネルギーからのものにしようとしているのだ。
アイオワ州にある風力発電所から11万4000キロワット規模の電力を購入し、複数のデータセンターに利用する。風力発電による電力を活用することで、大量の電力を消費するデータセンターの環境負荷を引き下げる。このビジネスモデルは、グーグル本体が風力発電からの卸電力を購入し、傘下のデータセンターに小売り供給する形となるはずだ。再生可能エネルギーによる発電プロジェクトに投資も行っている。企業としてのCSRでもあるだろう。