効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ドイツの洋上風力発電

今日も海外から入ったニュース。ドイツが北海洋上に建設した風力発電から200キロメートルの海底送電線を建設して陸上と結ぶそうだ。容量は80万キロワットで高圧直流送電となる。2つのウインドファームからの交流を海上の基地で昇圧してから直流に変換して海底ケーブルで送り、陸に上がったドイツ北部の沿岸に建設されている変電所で交流に戻して既存の高圧送電系統に接続する。この直流送電システムはジーメンスが建設する。2013年に運用が開始されるそうで、投資額は約900億円。この陸上にある変電所は、2009年に完成した洋上風力発電から来ている海底直流送電線40万キロワットを受け入れている。併せると120万キロワットになる。40万キロワットの直流系統の投資額は360億円。北海の風力発電建設はこれからどんどん進むようだ。これまでは海底からポールを立てるものだが、いずれはフローティング方式の風力発電も建設されるだろう。
この情報は日本も参考にできるものだ。日本の場合、陸上では騒音問題も出てきて、風力発電の新規着工が低迷しているそうだ。いずれ洋上風力発電に移行しなくてはならないが、その時にはやはり高圧直流送電をしなければならない。交流では海底電線で送ると送電損失が大きすぎるからだ。北海道と本州を結ぶ直流連系線や、中部電力東京電力の間にある周波数変換設備の増強に必要なコストも類推できる。いずれ英国からも海上風力発電関連の情報が入ってくるだろう。注意していよう。