効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ケニアと再生可能エネルギー

さっき到着した海外情報に東アフリカのケニア再生可能エネルギーの導入に積極的になっているというものがあった。新興国の例に漏れず、経済成長に伴って増加する電力需要に対応するのが難しくなっている。現在保有する発電能力が130万キロワットであるのに対し、需要が110万キロワットまで来ているという。発電の内60%は水力なのだが、最近の気候変動の影響を受けて水量が減り、電力供給に不安が出ているとのこと。ケニヤは2020年までに発電能力を400万キロワットにしないと経済成長に追いつかないといわれている。
そこで政府はエネルギー政策を再検討して、再生可能エネルギーの開発に力を入れることにしたのだ。ケニアには今後3年間で200万キロワット以上の再生可能エネルギーによる発電をすることができるという。その最初は地熱発電だ。すでにここには地熱発電設備があるのだが、まだ賦存量のうち僅かしか開発されていない。ナイロビの西100キロのところに地熱源がある。そこに3基の地熱発電が稼働しているが、そこに49万キロワットを追加できるらしい。ケニヤはアフリカでは珍しく地熱開発に成功した国だそうだ。長期的に見ると700万キロワットは開発できると見られている。
その次は風力発電。5千キロワットのウインドファームがナイロビの南外れにできており、さらに1万キロワットが計画されている。政府は民間会社に風力発電建設を奨励して銀行融資も積極的に行われている。2012年には30万キロワットが北部に稼働を始める。コンサル会社の見通しでは、Turkana湖周辺には風速が毎秒11メートルを超える風が吹いていて、極めて有望な風力発電建設地になりそうだとのこと。風力発電が稼働する頃には送電線がそれに接続されねばならない。ケニヤ全体では300万キロワットの風力賦存量があるらしい。
さらにはサトウキビの残渣が発電に利用されている。現在3万4千キロワットの発電を行い、工場で消費した残りを売電しているが、これをさらに拡張する計画も立てられている。
アフリカのエネルギー情報は珍しかった。