効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

小惑星探査機ハヤブサが無事帰還

自宅でとっている今朝の新聞2紙(日経、毎日)の一面トップが「ハヤブサ」が帰還したことを報じている。当初の予定より3年も長くかけて宇宙空間を回遊し、7年目に帰ってきた。いろいろトラブルはあった後だから、最後の噴射や切り放しの制御プログラムがきちっと作動し、その指示に従って各部品やエンジンが稼働したのが感動的だ。7年間宇宙空間といういろいろな放射線が飛び回っている場所を移動していたのだから、これまでの制御がうまくいったとしても、最後のプログラムの部分が損傷を受けている可能性はゼロではなかったはず。この開発責任者であった、JAXAのプロジェクトマネジャー川口氏は7年ぶりに熟睡できるのだろう。
小惑星「いとかわ」に着陸したときに採取した可能性のある資料が入ったカプセルも予定した場所に無事着地したとのこと。これもまず大気圏に突入するときの速度と角度が少しでもずれると、悪くすれば池に投げた平たい石が水の表面で跳ねるように、空気に押しのけられて宇宙の迷い子になる可能性もある。突入に成功しても、カプセルの切り放し、その後に来るパラシュートを開くタイミングと作動のエネルギー、全てが計算通りに動いたのだ。たとえ「いとかわ」の資料が入っていなくても、これは世界最先端の快挙であることには間違いない。世界に知られたというだけでなく、ビジネスとして多様なアプリケーションを生み出すことは間違いないだろう。嬉しいことだ。
「いとかわ」はペンシルロケットを使って宇宙ロケットの技術開発をした糸川博士にちなんでつけられた名前だ。糸川博士は戦後の何もないときに、マイクロロケットを手元にあった固形の爆薬を使って飛ばしたのだ。ロケットは制御しやすい液体燃料、特に宇宙ロケットの場合には液体水素と酸素を使って飛ばすのが普通だが、火薬を安定的に燃焼させる技術を開発実用化したのだ。これも日本発のものだ。日本万歳。
日記へのアクセス数が32万を超えた。自分にとっての小さな快挙。