効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

大阪湾に蓄電特区

今日の毎日新聞朝刊一面に、大阪湾に蓄電特区という見出しが出ていた。大阪湾岸部の夢洲咲洲地区に、蓄電池の研究・開発に携わる企業や研究機関を集積させる構想を進めようと、大阪府は9月中に「蓄電技術特区」として政府の国際戦略総合特区に申請する方針を固めたというものだ。橋下大阪府知事再生可能エネルギーの普及に不可欠な蓄電産業の集積を通じて、自ら掲げる「脱原発」の実現につなげたい考え、という紹介がなされている。関西には電池メーカーが多い。関西のリチウムイオン電池生産額は2009年で焼く2200億円で国内の約8割を占めるとされる。ただ、この構想の具体的なイメージが湧いてこない。特区にして法人税減免や規制緩和で企業などの進出を促進するというが、すでに関西に居を構えている企業にとって魅力的なものになるのだろうか。
こんなアイデアはどうだろうか。夢洲咲洲は周辺から孤立した場所だから、ここに新しく建物を作るときには全て直流を使うことを義務づけて、それに関してまだできあがっていない標準規格をここで実証する。これには必ず蓄電池の利用が必要だし、直流を前提にする送配電網を設計すると、世界でも珍しいエネルギー供給の実験場となるだろう。シャープはすでにオール直流ハウスを実証試験しているから、それをもってくる。そして、二つの島を再生可能エネルギーと効率の高いコージェネだけで発電した電力を直流で使う場所にする。送配電系統は全部地下埋設。変圧は直直変換。新技術が必要だ。ここで住友電工の技術で直流超電導の商品化実験をすることもできる。発電量は一日単位で見れば必ず消費量を上回るようにして、二つの島が分散型電源からの電力を外部に供給する発電所とする。関電にはここからの直流を交流に変えて買って貰う。大量の蓄電池があるから、災害時にも電力供給が止まる確率は低くなるはず。電気機器は全て直流駆動。この島のエネルギー効率は高くなるだろう。電気自動車の存在感も他地区より大きくなる。全体を制御するシステムもユニークなものとなって、世界に販売できるようになる。これは必ずしも法螺ではない。