効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

オフィスビルのエネルギー消費効率化

今日届いたメール情報、EcoJapanを読んでいて、これからのオフィスビルがどのようにエネルギー消費を引き下げていくかのヒントを貰った。
コクヨショールームオフィス内の5階部分の改修して、新しい働き方を創造する実験オフィス「エコライフオフィス品川」を設けた。延べ面積は2千平米。ここの紹介で面白いなと思ったのは、単に設備をエネルギー効率の良いものに取り替えるだけではなくて、そこに働く人の行動がエネルギー消費を引き下げるように動機付けをしていることだ。この動機付けが押しつけでなされると、いわゆる省エネになってしまうが、職員が行動を変えることが自らに何かのプラスになって報われる形になっている。これを効エネと考えても良いのではなかろうか。
完成当初は、年間当たり56tのCO2削減(改装前比41.5%削減)を目標としていたが、稼働して約1年後となる2009年11月末には、当初の目標を上回る58.8tの削減(同43.6%削減)を実現している。新オフィスでは、二酸化炭素(CO2)排出量削減と生産性の向上を両立する「エコ+クリエーティブ」を目指したという。設備面では、照明、空調、自然換気、屋上緑化に分けられる。照明では、LED(発光ダイオード)照明への交換や、人感センサーによる制御、照度をオフィスの区分ごとに変えるなどして、約80%の消費電力削減に成功した。空調には、気候に合わせて自動的に天窓を開閉させるシステムを使って、自然換気を有効利用している。また、オフィスの各所には人感センサーも取り付けられ、社員の有無によって空調が細かく制御される。
特筆したいのは、社員それぞれの省エネ活動を記録する「エコピヨ」と呼ばれるシステムだ。「照明が不要なガーデンオフィスへの出入りや、エレベーターを使わず階段を利用するたびに、個人のセキュリティーカードを専用リーダーにかざすことで利用度がチェックされる。その記録を基に、個人別にガーデンオフィスの利用時間や階段を使った回数をカウント。ガーデンオフィスを1時間使うと7.5g、1階から5階まで階段を利用すれば1回当たり20gのCO2削減と換算していく。そしてそのデータは、セキュリティーカードをかざす度に専用モニターに表示され、個人の省エネ意識を促すことになる。またこれらの継続を図る仕組みとして、CO2削減量の個人ランキングを設け、3カ月に1度表彰している。今年の1〜3月期におけるランキングトップの従業員の成績は、階段の昇り降りでCO2を5580g削減し、ガーデンオフィスでの執務で同1826.7gという結果だった。」と紹介されている。これも一種の強制だという見方もあるかもしれないが、これをするかどうかは個人の判断で、おそらくコクヨの従業員は楽しんでやっているし、特別の我慢をしているわけではないだろう。環境意識も高まって生産性も上がるのではないか。
ともかく、設備だけに注目するのではなく、人がエネルギーを使う根源だというところに着目したのは素晴らしいことだと思った次第。