効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

マンションへの電力供給事業

日経新聞によると、オリックス大京が10日に新会社を設立し、新築や既存のマンションに安い電力を供給するサービスを共同で始める。工場・事業所向けの安価な高圧電力を電力会社からまとめて調達し、マンションの住民が支払う電力料金を5%程度安くする。マンション管理・分譲大手の両社が同サービスに参入すれば、電力料金の競争が激しくなりそうだ。これは電力自由化で50キロワット以上の電力需要家は電力供給事業者を選択できるようになっているのを利用したものだ。首都圏のマンションを対象にサービスを始め、順次地域を広げ、当初3年間で3万戸への電力供給を目指すという。電力会社と各家庭の電気使用契約をマンション全体の契約に切り替え、家庭向けより3割程度安い高圧電力を一括して調達。マンション内の変圧設備を使って家庭向けに配分する。設備の費用などを除いても、家庭の電力料金を5%程度安くする効果があるという。
もしこのマンションの暖房給湯負荷が大きいとすれば、この電力の一部をガス会社からのガスを燃料にしたコージェネレーションで賄い、排熱を熱に利用することも可能だ。以前にそのような事例を紹介した記憶がある。ここでは5%電気代が安くなるということだが、もしここに電力使用の推移を知らせる省エネナビのようなモニターが設置されれば、もっと安くなるかもしれない。また、スマートメーターを取り付ければ、時間帯別料金を導入することも可能だし、検針を自動化することもできる。電気設備は建物価格に組み込まれる部分もあるから、見かけ上安くされている可能性もある。しかし、面白い事業展開が始まったものだ。