効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

風力発電の出力変動をEVで吸収

本紙を見ていないので詳細は分からないが、今日の日経産業新聞に「三菱商事東京工業大学は出力変動が大きい風力発電を電気自動車(EV)の電源として活用する技術を開発した。夜間などに発電する余剰電力を複数のEVに直接充電できる。高価な蓄電池の代わりに普及が見込まれるEVを使うことで発電事業者の投資負担を軽減し、国内で風力発電の拡大につなげる。東工大の構内にEVを設置し、北海道で運転中の風力発電所の発電量データに合わせ蓄電量を変化させる実験を行った。通信機能を持つ制御機器を使い、発電データとEVの充電データの双方を把握。1秒単位で充電を止めたり再開したりする指令を出し、効率的に充電する技術を開発した。」という内容が出ているらしい。
このような実証がうまく行くと、まだEVが普及していない今の段階では実施はできないとはいうものの、将来に向けて再生可能エネルギーの普及に向けて大きなステップになるだろう。ただ、北海道と本州の間をつなぐ連系線の容量が小さいので、どこまで吸収できるかは分からない。また、これを大阪や名古屋ではできない。周波数が異なっているのを乗り越えるための周波数変換所の容量が小さいからだ。北海道の電気がそのまま電子として移ってくるわけではなく、押し押しで流れが変わるだけなのだが、その流れの影響を受ける送配電系統の制御も変更しなくてはならないかもしれない。しかし、この試みは欧米での方が高く評価されるのではないか。日経産業新聞の一面トップに出ているようだから、誰かにコピーを送ってもらうことにしよう。スマートグリッドの核になる可能性がある。