効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■米国の風力発電

米国のエネルギー省が発表した調査報告によると、近い将来米国の電力の5割を風力発電で賄うようになるということだ。さらに、他の発電方式と対抗できるコストで発電するとしている。現時点で風力発電の規模は1.1GWであるのに対し、将来は1,400GWになるというのだから、米国のどこに行っても風力発電の翼が回転しているのを見るようになるといっても良いだろう。それには陸上だけでなく洋上風力も含めての話になる。

風がよく吹くのはアメリカ大陸の中西部と中部地域だが、風力を制御することは出来ないために、厳密な気候予測技術と、系統の安定化に向けた何らかの形の蓄電容量の増強が必要になる。さらには、需要の制御(デマンド・レスポンス)によって風力発電の出力変動を抑制する技術と政策を構築しなければ、これに太陽光発電も加わるから、送電系統の擾乱を防ぐのが非常に難しくなる。再エネのリソースは大量に設置されるのに対応した蓄電と需要制御が組みあわされなければ、発電量がオーバーフローして停電するということにもなりかねない。

この報告が想定しているのは、風力発電を配電系統、ないしは、電気メーターより需要側(Behind the meter)に設置することだ。ということは、風力発電の制御を小さな地域単位で行うことになる。言い換えれば、無数のマイクログリッドが風力発電を制御するシステムを普及させるということだ。現在の補助政策をそのまま延長して適用できるようにすれば、農業や大工場などの需要側に設置される風力発電のコストが、他の方式の発電と対抗できるものになるとしている。

米国北東部とカリフォルニア州は、必ずしも風力発電に適した地域とは言えないが、場所を選んで風の豊富な地域で需要サイドに設置し、高めの売電ができるようにすれば、この地域の風力利用も拡大することはできるようだ。

日本でもこのような将来見通しを示して欲しいと思う。

 

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