効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

英国の供給電力の周波数変動

原稿を執筆していて資料を探しているときに面白いウエブを見つけた。英国に供給されている電力の周波数変動がリアルタイムで分かるのだ。よく風力発電太陽光発電の出力変動が送配電系統の周波数を不安定にさせるから多くは繋げないと聞く。概念的にしか認識できなかったのだが、これを見ていて周波数変動とはどういうものかが納得できた。需要が増えれば周波数が下がるので、下がりすぎないようにどこかの発電所が出力を上げる。上げるスピードが遅いと周波数を十分に上げることができないことになる。英国にはこれから洋上風力発電が大規模に導入される。それが運用開始した頃にこれをよく眺めてみたい。英国全体の周波数はどこでも同じ50ヘルツが基準だから、風力発電所がどこにあろうと影響はすぐに分かるはずだ。
http://www.dynamicdemand.co.uk/grid.htm#
がウエブアドレス。針の動きを見ていると飽きない。系統管理者が頑張っているな、いま発電所が出力を絞ったな、などと思わせてくれる。このようなものを日本でもどこかサービスを提供しないかしら。この情報は、これから自然エネルギーが大量導入されるのに対応するためにNPOが準備したものだ。英国政府も高く評価しているらしい。この情報を利用して、分散型発電を稼働させたり、空調を絞ったり、洗濯機を止めたりできるように設計して貰えるようにするという。この情報を使って自動的に全英の電気器具のスイッチが入ったり切れたりしたら、自然エネルギーの変動を吸収できるだろう。きわめて興味ある着想だ。