効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ガス・コージェネレーションの現場見学

大阪難波に昨年できた高層ビルで上層部に英国風雰囲気のあるホ
テルが営業しているところと、高槻にある少し古めの大病院を訪問して、ガス・コージェネレーション(熱電併給)が稼働している現場、いわばビルや病院の裏方さんを訪問して詳しく見学させて貰った。長い歴史があった日本コージェネレーション・センターがいま天然ガス導入促進センターの中の一部門になっているのだが、そこが主催のセミナーが昨日この高層ビルのホテルの一室であり、今日は話の内容の現場を見せて貰ったのだ。30人ほどの人が参加し、まず難波の高層ビルの屋上から見学が始まった。
ここの815kWの発電規模である中規模ガスエンジン・コージェネも面白かったが、ガスエンジン・ヒートポンプエアコン(GHP)と給湯用に多数の瞬間湯沸器が110メートルの高さにある屋上と中間階のベランダに設置されているのを見て興味を引かれた。特にこのように大型のビルで瞬間湯沸器が使われていることを初めて知ったのだが、熱損失を少なくする良い方法だと印象深かった。このエネルギー設備は一種のリース制度が利用されていて、ビルのオーナーは設備を所有せず、その利用料と燃料代を支払うことになる。イニシャルの投資が大きくならず、償却負担もなくなる。6年ほどすると設備料の支払いは終了するので、後は燃料であるガス代と維持管理のコストだけになって大きなメリットが出てくる。
病院のコージェネレーションは350kWが2基。病院の電力負荷に合わせて発電し、電力会社から見ると負荷は平滑化される。この稼働から出る排熱は、病院の暖房の他、夏場にはジェネリンクという吸収式冷房機に供給されて、病院の24時間空調に対応している。
一昨日書いたように、英国でこのようなコージェネレーションに固定価格買取制度(Feed in Tariff)が適用になるとすれば、日本のエンジンメーカーからの輸出が増えるかもしれない。
あまり面白くはない写真を3枚。
ビルのコージェネ

ビルの瞬間湯沸器

病院のコージェネ