効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

富士山頂にイネ科の植物

今日は仕事で東海道線刈谷まででかけた。寒さが戻っていたが晴天であるため日の当たるところを歩いていると結構暖かかった。帰りに名古屋から久しぶりに新幹線のこだまに乗ったが、各車両についているニュース掲示板に、富士山頂で約20年前には確認されなかったイネ科などの植物も生育しているという内容のものが流れた。詳細が分からないので帰宅して夕刊を見たらこの記事が出ていた。富士山頂ではコケ類以外は繁殖が困難とされているのが、永久凍土の減少が進んだために起こったことらしく、静岡大学の増沢教授の調査で分かったのだ。同教授は、富士山頂の気温が上昇していることと関係しているのでは、としている。1998年に永久凍土が確認された山頂付近で、標高3700メートル以上の約100地点で深さ30〜70センチの穴を開けて温度センサーで計測したら、凍土が確認できない地点が複数あったそうだ。そして通常は標高2500メートル付近に分布しているイネ科の植物の繁殖も確認されている。
同じ紙面に、米航空宇宙局(NASA)が、2009年の世界の平均気温について、観測データがある1880年以降では2007年と並んで2番目に高かったと発表したと出ている。昨日か一昨日かに読んだ「ヒマラヤの氷河が35年にも消失する」としたIPCCの報告書に誤りがあったことなどで温暖化に対する懐疑論も出ているが、NASAは「温暖化は衰えずに続いている」と警戒を呼びかけているそうだ。IPCCの報告書については、氷河の消失を裏付けるデータなしになされた推測が記載されたのが問題なのであって、逆に消失しないというデータもないはずだから、温暖化自体を否定するものではないのだと思う。一方温暖化が人間の活動が原因で起こっているというのも100%証明されているわけではないのだから、保険の論理からすれば、それに対する備えや防止策をとっておかなければ、人間社会の持続可能性は保証されないことになる。ただ、対策には金がかかるのが経済的な持続可能性との兼ね合いで問題となり、その解を誰も出せないのだから不安だけが大きくなるのが現状だろう。