効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

植物原料の樹脂

NECが植物原料を主としたバイオ樹脂を本体のプラスチック部分の9割に使ったデスクトップパソコンを発売した。石油を原料にしたプラスチックを使ったものに比べて価格が若干高くなるが、CO2排出を削減するのに敏感になっている企業向けとして商品化されている。製造過程で排出されるCO2が半減するというから、多数台購入する場合の累積排出量の削減効果は大きいだろう。しかも、パソコン本体も消費電力が従来のものより動作時で約3割、待機時で約8割削減できるというから、これも企業にとっては魅力だろう。ちょうどWindows 7をOSにしたPCに変更しようと考えている企業も多いはずだから、訴求効果は高いだろう。ハードディスクに代えてSSD半導体ドライブ・メモリー)を使っているというから、データのクラッシュが激減するからこれも魅力になる。
この場合、CO2削減量をどのように数値化して顧客企業に提供するのか、また、CO2削減量を具体的に証明する方策も考えているのだろうか。あるまとまった削減量がPCの稼働時間も含めて計算できるようになっていれば、CSR(企業の社会的責任)報告書にも記載できることになる。PCの基本ソフトに稼働時間と従来型と比較した電力消費量単位あたり削減量を掛け合わせる機能を付け加えれば1年単位で削減累積量をはじき出すのは別に難しいことではないし、それに要するエネルギーはゼロ。そして保有するPCは全部サーバーにつながっているはずだから、全社の削減量もすぐに打ち出せる。それが全社の量に比べて数字として意味のある比率になるならば、企業広報として面白いものになるだろう。そのあたりの情報が報道になかったのはどうしてだろうか。