効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

家庭用固体酸化物型燃料電池

産総研主催の分散型エネルギーに関するシンポジウムが午後からあるので上京。この会合自体は無料なので有難いが、この種の会合が関西で開かれることが少ないために、興味があればどうしても新幹線の交通費だけは払わないといけなくなる。自分の場合誰も払ってくれないから痛い。だがこのような投資をしておかないと、欧米からの問い合わせにも応えられなくなってしまうので余儀ないことだ。
大阪ガスが家庭用の固体酸化物型燃料電池SOFC)を2011年に商品化すると発表した。当初2012年の計画だったのを1年繰り上げたのだから余程の自信があるのだろう。この燃料電池が来年1月半ばに我が家に設置されることになった。NEDOの実証試験だ。この分野では中核部分のセルはほとんどは京セラが開発したものを使っている。いままで大阪ガスと京セラが協同で開発していたのだが、それにトヨタとアイシンが参画して4社体制で開発が継続されている。中心部のセラミックを使ったセルはほぼ安定した作動をするようになっているので、家庭の電力消費に合わせて安定した供給ができるようにする制御をさらに熟したものにする段階に入っているようだ。
今年の春までは三洋電機の作った750ワットの固体高分子型燃料電池PEFC)が我が家にあって、2年ほど実証試験で稼働していた。このタイプはすでにエネファームとして商品化しているが、まだ価格が300万円以上であって補助金なしにはまだ受け入れられないものだ。今度設置される固体酸化物型は部品の数がかなり少なくなるので、価格削減もやりやすいのではないかと期待している。
出席したセミナーで三菱重工が200kWと少し規模が大きく、将来は発電所用規模にまでにもっていく構想のSOFC実証機の説明をした。これはマイクロガスタービンと組み合わせてコンバインドサイクルにしたもので、発表によればこれも実用化に大きく踏み出しているようだ。今後が本当に楽しみになってきた。