効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

今日も勉強の日

今日もまた京都の丹波口まで1時間半かけてでかけた。昨日書いたKRIでクライアント向けワークショップが5つある中で、燃料電池と蓄電池のセッションに参加した。この分野は知れば知るほど疑問が出てくる。そして、今日のセッションでかなり納得できる話があった。
前にも書いたことがあるが、固体酸化物燃料電池SOFC)はいま広く話題になっている火力発電所から排出されるCO2を収集する役割をきわめて効率的に果たすことができるということだ。将来は別にして、SOFC化石燃料を使って発電するのだが、改質したガスは水素と一酸化炭素(CO)と水になる。このCOも燃料として使えるからCO2にまで変性しないのだ。その改質ガスを使って発電すると、水素は水となってしまう。COはCO2となる。排出ガスから水を除去すると後に残るのはCO2だけとなるから、それを集めてどこかの地中に閉じこめれば良いのだ。普通の火力発電所の場合、火力発電所化石燃料を燃焼させるときに空気を使うから、排出される燃焼ガスの中には空気中には必ずある窒素が大量に含まれる。だから、窒素と炭酸ガスの混合物から炭酸ガス(CO2)だけを取り出してやらなくてはならない。その分離に設備を建設しなければならないし、大量のエネルギーが必要となる。現在三菱重工は電力用規模のものを目指しているはずだが、カーボンキャプチャーとの関連をうまくつけられれば、環境対応として素晴らしいものになるだろう。
今日の話の中で大阪ガスSOFCの燃料にバイオガスを利用するのを京都で行っているというのがあった。バイオガスはメタン成分が60〜80%ほどで都市ガスとは組成が大きく異なる。それでも簡単な精製をするだけで利用できるというのは、COがあっても良いから固体電解質のものに比べて改質が簡単で済むからだ。もしこれが実用化されれば、再生可能エネルギー源を使って極めて効率の高い発電システムができることになる。バイオガスではなくて、もしも天ぷら油を再生した燃料油を使えれば、地域で高効率発電と再生可能エネルギーの利用が同時に達成できることになる。