効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

新エネルギーという言葉

日経ビジネスという週刊誌の10月5日号の表紙に、新エネルギーの世紀 「25%削減」を勝機に変える というタイトルが大きく出ている。日本では再生可能エネルギー自然エネルギーも言葉として使われる頻度は新エネルギーに比べてかなり少ないように思う。海外では再生可能エネルギーが標準だし、自然エネルギーも通用する。しかし、新エネルギーはまず通用しないだろう。それは、もともと新エネルギーという言葉が、エネルギー発生器で再生可能エネルギーを使うものだけではなく、石油を使わないものを普及させるために日本政府が補助金の対象にしたものを制度上定義する言葉として使ったものだ。だから、再生可能エネルギーでも補助金の対象にならないものは、新エネルギーには本来該当しない。逆に最近まで天然ガス自動車も新エネルギーの範疇に入っていた。石油を消費しないからという理由だったろう。あまりにおかしいので、これは新エネルギーから外れたとはいえ、日経ビジネスまでこの言葉を使うのかとがっかりした。それならば自然エネルギーと表現する方がまだまし。ただ、温度差発電や、バイオマス発電が自然エネルギーかというと少し違和感がないでもないが、新エネルギーよりもはるかに矛盾が少ない。記事の中に新エネルギーとして説明されているのは波力と潮力、地熱、太陽光、バイオマスと廃棄物、風力だが、いわゆる新エネルギーに該当しないものもこの中には入っているし、ミニ水力のようなものが示されていない。廃棄物にはプラスチックも入るから、これは再生可能エネルギーではない。これも含めて新エネルギーというのなら、新エネルギーとは一体何を意味するのだろうか。補助金対象としての新エネルギーという言葉の方を変えた方が良いのかもしれない。