効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

秋学期最初の授業

客員教授をしている大学で最初の授業の日。修士課程の学生が行う環境政策リサーチプロジェクトのアドバイスをする役割。大学が新三田にあるのでドアツードアで2時間半。本来は先週木曜日が最初だったが、E Sourceの会議に出席したために、違った分野でアドバイスする4人の教員にお任せして欠席した。前回欠席した学生の自己紹介の後で自分も自己紹介。調子に乗りすぎて昼食時間に食い込んでしまったのは申し訳なかった。
昼食後3人の学生がそれぞれ考えているリサーチテーマを発表してくれた。その中で、中国の天津から来ている女子留学生の報告に興味を惹かれた。日本語は完璧。彼女は天津の一般廃棄物処理政策を神戸市のそれと比較して見たいということだ。問題は天津が比較できるようなデータを出してくれるかどうかだろう。いずれにしろ物の動きの下流部分で、世界各地の都市で問題を抱えていることだ。
彼女の説明を聞いていて、自分が10年以上前に訪問したことのある天津が環境面で大きく改善していることを知った。北京オリンピック後天津でも大気汚染をはじめとする環境対応が大きく進展したのだそうだが、その比喩として、衛星写真でも以前は天津はスモッグに覆われていてよく見えなかったのが、最近では明確に見えるようになったという話をしてくれた。ゴミ収集も分別回収を始めているようだが、市民が必ずしもうまく対応していないようだ。また、行政の組織に私腹を肥やす官僚もいたりするものの、一般廃棄物処理についてもこれから着実な実績を出すのかもしれない。一般廃棄物の内容が、天津と神戸では大きく異なっていることも予想されるために、政策レベルでも比較するのに難しさがあるかもしれないなとも思った。
学生は9名の筈だが、今日は一人欠席。自己紹介を聞いていて、社会人修士学生に2人も僧侶がいたのに驚いた。檀家が150軒ほどあるお寺のお坊さんの場合、ご本人が住職だから、お葬式に待ったはないので、よく修士として学ぶことを選択したものだと感心した。二人ともお坊さんだけあって話し方も堂に入っている。こちらも学ばなければ。