今日は関学のリサーチプロジェクトで修士学生を指導する日だ。少し雨模様だったが、順調に到着。途中の電車の中で、明日が締め切りの新聞連載原稿を何とか書き上げる。これをすぐ送ると何かへまをやる可能性があるので、しばらく時間を置いてからもう一度見直すことにする。この作業で分かったが、パソコンのバッテリーが4年近くになると大分干上がってきたようだ。
自分の自己紹介も含めて3時間を無事終えて、同僚の教授二人と4人の(一人は就職活動で欠席)学生に別れて大阪に向かう。大阪のヨドバシカメラへ行こうと大阪駅から連絡階段を降りようとしたら、そこでビッグイシュー4月15日号を売っていたので買い求める。300円で本当に丁寧に頭を下げられるてかえって申し訳ない気がする。パソコンの交換用バッテリーの在庫があったので、18,900円という高さだったが意を決して購入。
それからビッグイシューを読みながら電車で帰宅。この号には勉強になることが一杯載っている。気に入ったのは、コケを趣味で研究している田中美穂さんへのインタビュー記事だ。これまでコケは日当たりの悪いじめじめしたところにしか育たないと信じていたが、コケには太陽の光が必要なのだそうだ。水を取り込むための根を持たないというのも驚き。しかも、環境の変化が大きすぎると自衛的に死んだふりになって、環境が生きていける状態に戻ると回復するのだそうだ。手をかけすぎても死んでしまうというから、野生のままにおくべき生き物なのだろう。
生命が発生したのは海中だったが、そこから最初に陸に上がったのがコケなのだそうだ。いままでコケはコケであって、じっくり眺めたことがなかった。しかし、この記事を見ると、連れ合いが大切にしているコケたちをもう一度ルーペを使って見てやりたい。
他に、「道草料理」、「雑草の生き方」という記事も、生命のありかたについて考えさせる、ある意味感動的なものだ。ビッグイシューの最初の頃は外国記事の翻訳が多かったが、最近多くなった国内関連記事が本当に面白い。これだけ心を打たせながら、同時にホームレスの人たちが自立するきっかけを提供する雑誌をもっと多くの人に読んで貰いたい。