効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

カナダのオンタリオ州が包括的フィードインタリフを導入

ついさっき受け取った情報だが、カナダのオンタリオ州が、北米では初めてとなる包括的なフィードインタリフ(固定価格買取制度)を導入したようだ。これは同州の画期的なグリーンエネルギー法に沿ったものだ。9月21日にトロントで開催されたカナダ風力エネルギー協会の年次会合の冒頭に発表されたという。まず、同地域で再生可能エネルギーの導入可能量を増やすために23億カナダドルを投入して新規の送配電網を設置するとした。そして、23日には再生可能エネルギーを地元の市民グループが開発するプロジェクトに特別基金を用意したと発表し、今まで一ヶ月以上かけて検討してきたフィードインタリフの導入がこの10月1日から実施されることになったのだ。
北米でも他でフィードインタリフを導入しているところはあるが、オンタリオのものは欧州が採用している制度とほぼ同じもののようだ。再生可能エネルギーの種類によって異なる発電コストに基づいて買い取り価格が決定される。したがって、風力発電太陽光発電の買い取り価格は異なっている。太陽光発電についてはおそらく北米でもっとも高い買い取り価格になるとされている。ドイツやフランスとほぼ同じレベルになるようだ。そのためオンタリオでは屋根に太陽電池設置のブームが起きるのではないかと予想されている。買い取り価格は10キロワット未満のものについて0.80カナダドル/kWh(約60円超)。風力とバイオガスについても北米最高のレベルになるという。米国とは異なって、設備に対する補助金は一切付けられない。洋上風力発電に対しては0.19カナダドル(約15円)という数字も用意されている。オンタリオ州は2014年までに全ての石炭火力を閉鎖する計画をもっているのに対応するものとなるのだろう。オンタリオ州はカナダでもっとも大きな州であるだけに、この動向が今後に与える影響は大きいだろう。送電線新設プロジェクトが20件具体化しているとのこと。もう少し詳細を調べてみよう。