効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

テキサス州の風力発電

テキサス州に設置されている風力発電の容量は全米一である。再生可能エネルギーの導入に熱心なカリフォルニア州が先頭を走っていると思っていたのに意外なことだ。また、テキサス州内の送電系統は、隣接する州と非常に小さな連系容量しかない。これは、連邦政府から電力事業運営について介入されたくないという州の考え方の結果だそうだ。だから、風力発電の出力変動は州内の電力事業が吸収しなくてはならない。いま、テキサス州には7,200万キロワットの発電設備を持っている。原子力発電設備は約260万キロワット。だから、風力発電の出力変動に対応できる発電設備は6,900万キロワットほどになる。そこに風力発電設備が2009年末の時点で、941万キロワット設置されている。日本では、風力発電の導入量は総発電設備の1割が限度だと言われている。それから見るとテキサス州が導入した風力発電は、大きな蓄電設備で安定化されないと使えないことになる。ごく最近テキサス州でも大型蓄電設備の導入が検討されていると聞くが、これまで蓄電設備を持たなかったのは、テキサスには強さが完璧に予測できる風しか吹かないのだろうか。あるいは電力需要の変動に合わせて風を利用できるシステムが存在するのだろうか。