効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日本の再生可能エネルギー

韓国が再生可能エネルギーの普及促進に向けてRPSへ切り替えると昨日書いた。日本はRPSをなくして固定価格買取制度を再生可能エネルギーに適用する方向で今年具体的内容を定めようとしている。どうもどの種のものでも同じ価格で買い取ることになるようだ。キロワットアワーあたり20円という数字が報じられている。それでは世界で行われているフィードインタリフ・固定価格買取制度とは趣旨が違うようだ。本来のフィードインタリフは、補助がなければ事業性が生まれない再生可能エネルギーについて、収益性が出る程度、かつ、儲かり過ぎもしない程度の買い取り価格を設定して一定年数その価格を維持することによって促進しようとするものだ。そして設備コストが下がれば買い取り価格も下げていく。日本のようにどれにも同じ価格を適用するのは何を目的として価格が設定されるのか全く意味が分からない。日本は本当に再生可能エネルギーの導入量を増やそうとしているのだろうか。フィードインタリフの下で導入量が増えれば、買い取り価格は電力の発電コストに算入されるから電気料金が上がる。また、分散型発電で系統の末端に設置されるために送配電系統に逆潮などの制御のために手を入れる必要があり、そのコストも電力コストを上げる要因になる。そのコスト増がどれ位になるか、一般家庭だけでなく大口も含めて検討し、社会的な合意を得る必要がある。料金が上がることは何でも反対ではすまない時代に入っている。日本が導入しようとしている一律同価格の買い取り制度には大きな疑問を持っている。