効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

カリフォルニアのスマートグリッド法

カリフォルニア州で通称スマートグリッド・システム法が州の上下院を通って、シュワルツネガー州知事のサインを得れば発効するところまで来たそうだ。同州知事はすでに9月16日、同州の電力の3分の一を2030年までに再生可能エネルギーにする法案にサインして発効させている。米国の州レベルでスマートグリッドに関して適用されるものとしては最初の法律となるという。カリフォルニア州が米国でもっとも高い目標を掲げている再生可能エネルギーの導入の将来を左右する重要なものだ。これが発効すると、電力供給事業者は、2011年7月1日までに州のエネルギー委員会に対して、どのようにスマートグリッドを導入するかの計画を作成して提出することが求められる。規格とプロトコルも、同委員会、国際標準機構(ISO)をはじめ、スマートグリッドの実施に関連する主要機関によって定められることになる。
同法は、さらに、コンサル事業者に対し、州にスマートグリッドが拡大することが州の政策にどのような影響を与えるかを検討することを求めており、その内容には、再生可能エネルギーからの電力の規格、カーボン排出削減目標、デマンドレスポンスプログラムの内容としての要件などが含まれている。そして、2011年1月1日から始まる年次報告書が州知事に対して提出されることになっていて、エネルギー消費者に与えるコスト・ベネフィット分析も含めたスマートグリッド設置の進展の詳細が報告されることになっている。同法にシュワルツネガー州知事がサインすれば、太陽光発電事業に大きな影響を与えると考えられている。技術の進歩によってコストが安くなっているし、スマートグリッドの技術が導入されれば、太陽光発電の不安定な出力変動が問題とはならなくなるからだ。これをきっかけにして、他の州でも同じような動きが具体化することは確かだ。今後の展開に注目しよう。
スマートグリッドの日本との関係について話をすることになった。自分のことなので気が引けるが、その内容は次のURLに出ている。興味のある向きはどうぞ。
http://www.ssk21.co.jp/seminar/S_09323.html