効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

カリフォルニア州知事の交代と蛍光灯を巡るEPAの動き

この1月3日、カリフォルニア州の知事が、2003年からこれまで担当してきたシュワルツネガーからブラウンに変わった。シュワさんは環境保護に熱心で、再生可能エネルギーの導入や自動車の効率向上など、さまざまな制度を導入してきた。元俳優であったが、次にどのような仕事をするのかまだ分かっていない。ブラウン新知事も民主党だが、カリフォルニア州の財政が危機的な状況にあることから、厳しい緊縮予算を準備しているようだ。それが再生可能エネルギー促進に対する財政面での支援が縮小する可能性もあるかなと推測される。ブラウン知事は、以前にもこの州の知事をした経験がある73歳。米国の州知事としては最高齢ではないか。環境先進州であるカリフォルニア州をどちらの方向にもっていくか、注目しよう。
これとは全く無関係の話だが、EPA(米国環境保護局)が興味ある施策を打ち出した。蛍光灯を破損したときに飛散する可能性のある水銀について、その予防策に関わる指導内容を改訂した。日本ではオフィスだけではなく家庭でも多くの蛍光灯が使われている。しかし、米国の家庭ではまだ白熱電球が多く使われていて、それを電球型蛍光灯に取り替えさせるプログラムが電力事業者によって推進されている。ところが、蛍光灯が割れたときに、中に入っている微量の水銀が健康被害を起こす可能性があるとして消費者団体などには反対するところもある。この指導内容を見ると、掃除を始める前に人もペットも部屋を出て、5〜10分は換気し、空調機は停止させ、それから掃除に必要なものをもってくるように、という念の入った指示をしている。真空掃除機は使わない。粘着性のあるもので壊れた破片や出てきた粉末などは全部集め、封印できる袋や瓶に入れて、すぐに外のゴミ箱に入れて、室内に残るものがないようにし、数時間は換気を続けるようになど、本当に危険物への対応となっている。
このような対処法が日本で行われているのだろうか。日本でも蛍光灯のガラスが破損することはあるのだが、このような処置をするようにとの説明を商品案内にも見た記憶がない。水銀に対する危険度の認識が日本では少ないのだろうか。