効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

離島へマイクログリッド導入

経済産業省資源エネルギー庁は、離島での新エネルギー導入支援策の検討に着手し、4月内にも有識者で構成する「離島における新エネルギー導入のあり方に関する検討会」を立ち上げて議論を開始すると報じられている。太陽光発電風力発電を島内に設置し、蓄電池で集中制御を行うマイクログリッドを構築するという方向で、6月をめどに検討結果をまとめ、離島の新エネ導入ビジョンを打ち出すことになっている。電力会社は島であっても供給責任があって、海底電線で供給したり、それができない場合にはディーゼル発電機を設置して電力供給している。このような島が多いのは九州電力だと聞く。そこの発電コストや送配電コストは高いが、電力会社の供給範囲に入っている場合には通常の電気料金しか徴収していないはずだ。ディーゼル発電機には硫黄分が多い重油が使われているため、排気ガスによる大気汚染の問題もある。
このような離島は風がよく吹くだろうし、場所を選べば日照条件も良いだろうから、風力発電太陽光発電には適しているし、小水力発電地熱発電が可能なところもあるかもしれない。ここに再生可能エネルギーである新エネルギーを各種導入して、絶えず変動する自然エネルギーを利用しながら島の電力需要に対応した電力供給ができるようなマイクログリッドを作ろうとするものだ。09年度の補正予算に60億円程度を計上するというから何カ所かが対象になるのだろう。この報道で気になるのは、自然エネルギーによる発電の変動を吸収するのに蓄電池に全面依存するという雰囲気であることだ。実証だから、エンジンやタービンによる発電も参加させる方が得られる情報は多いのではないだろうか。バイオ燃料を使えれば理想的だが、必ずしもそれでなくても良いだろう。川があるところであれば小水力発電を使うことができる。
ともかくどこで実施されるか、その内容がどうなるか、注目している。