効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の太陽光発電対象の固定価格買取制度(FIT)

米国で最初にFITを採用したのはフロリダ州のゲインズビル(Gainesville)だそうだ。現在の経済環境悪化で、太陽電池の設置事業も低落しているようだが、この町ではブームになっているという。規模にかかわらず、ここの電力会社は太陽光発電からの電力を発電コストより少し高く買い取らなくてはならない。それは全体の電気料金に転嫁されるのだがそれには1%までという上限が設定されている。料金が上がるというのは人々にとって望むことではないが、大規模発電設備と違って、誰でも電池を設置して得をする機会があるということから、取り立てての反対は見られないという。
この市に続いてFITを採用するところが出ている。まずハワイではこの夏までに採用しようとしている。これに次いで少なくとも10の地域で採用が検討されている。その中でもミシガン州が特筆されるところだ。自動車産業が壊滅的な状況にあるのに対処する一つがFITで、これによって多くの雇用が生み出されるとグランホルム知事は語っている。また、連邦政府でもFITの採用の可能性がある。
いままで米国は自然エネルギーの促進に補助金と税控除に頼ってきた。しかし、これは自然エネルギーに投資する企業がメリットをえるだけになって、地元にとって大きな利益にはならなかった。また税控除は更新されないというリスクも絶えずあって、風力発電は絶えずその影響を受けていた。それがFITになることによって、太陽電池を置いた住民もミニ発電事業者として収益を得ることができることになると考えられている。このFITが他の再生可能エネルギーに拡大して適用されるようになるかどうか、注意して見守りたい。