効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

■YANMAR ENERGY FARM

 ヤンマーのグループ会社であるヤンマーエネルギーシステム株式会社は、発電事業者としてバイオガスを活用したFIT発電事業を本格的に開始する。そしてこの事業に利用する発電システムを「YANMAR ENERGY FARM(ヤンマーエナジーファーム)」とし、栃木県の思川浄化センター内および大岩藤浄化センター内に設置した発電設備を、2020年2月27日より順次稼働する。2018年12月に栃木県による思川浄化センターおよび大岩藤浄化センターでのFIT発電事業の公募にYESが選出されたことで発電設備を導入したが、本事業ではYESが浄化センター内に発電設備を導入し、栃木県から購入した消化ガスで発電した電力は電力会社へ売電する。また、発電の際に発生するエンジンの廃熱は下水処理場の消化槽の加温に活用される。

 「YANMAR ENERGY FARM 栃木思川」は49kW(24.5kW×2台)の発電所で年間売電量は37万kWh、「YANMAR ENERGY FARM 栃木大岩藤」は25kWの発電所で年間売電量は19万kWhをそれぞれ見込んでいる。このような小規模な発電設備が利用できる浄化槽を持つ設備の数は多いはずだ。バイオガス発電は、FIT(固定価格買取制度)で高く(39円/kWh)設定されている買取価格は確か最長で20年は維持されるから、事業性は出せるし、設置した自治体は環境対応として市民から評価されることになる。これまでFITは太陽光発電が主流だったが、このようなバイオガス発電も数が増えるだろう。自治体の数ほどは下水処理場があるだろうから、このようなエンジン発電の他に、燃料電池による発電も導入できるかも知れない。FITの他に、燃料電池への補助金もあるから、事業性を出せる可能性はある。選択肢が増えたのは良いことだ。

 

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