効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の環境対応

今日の英文読売がAPの記事を出している。米国の民主党地球温暖化ガス削減に向けた法案の内容を明らかにしたと言うことだ。その内容はオバマ大統領が政策として示しているものよりも積極的な対応をしている。今後10年間で温暖化ガス排出を2005年レベルから20%引き下げるというものだ。オバマ大統領の方針では、2020年までに14%引き下げだから、さらに厳しいものとなっている。
提案された内容には、エネルギー効率の向上を促進する施策、石炭火力の排ガス中から炭酸ガスを回収する技術開発支援が含まれている。後者については、米国の発電用燃料の主力が石炭であることから必然となるものだ。米国は発電に石油はほとんど使っていない。この法案の検討草案は600ページにのぼると報じられている。下院へ最初に法案が提出されるが、5月半ば頃までにこの法案が準備されようとしている。昨年この関連の法案が共和党の強い反対で潰されたこともあり、下院で最初に審議されることになりそうで、8月に休暇が始まるまでに成立させるという民主党の意向だそうだ。
いままでエネルギーをじゃぶじゃぶ使ってきた米国だから、これくらい意欲的な目標でも達成できるかもしれない。当然のことながら、それに必要なコストは大きくなるだろう。しかし、しずくが垂れている雑巾を絞るようなものだから、いくらでも温暖化ガスの排出を抑制できるだろう。それにかかるコストを国民が受け入れることができれば、おそらく目標は達成できるだろう。そのコストも、グリーンニューディールとしてある面では雇用を促進することになるから、厳しい経済環境にあっても受け入れられるのではないだろうか。