効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

帰国

朝ホテルの窓を白いものが斜めに流れていた。また雪だ。昨日も雪で電車のダイヤが大きく乱れたようだが、今日会議にケンブリッジから来る人たちが定刻に集まれるか心配だった。幸い杞憂に終わったが、大阪ガスのロンドン事務所まで行くのにタクシーから降りた歩道は半分溶けた雪で滑りそうだった。
9時からの会合、日本側が3人、英国側が2人。有意義な会合を1時間。英国政府は電力・ガス事業に家庭でのエネルギー消費を引き下げるような働きかけをするように依頼しているという説明を受けた。いずれは何らかの形でエネルギー事業者が負担しなければならないコストを補填する方向に行くだろうが、エネルギー事業者としても顧客サービスの一つとして取り組もうとしている。それに関わる新しいビジネスも生まれて、雇用にも結びついていくだろう。その一つとして今日話が出たのは、家庭レベルでのエネルギー消費を測定するための安価な測定記録装置を開発するということだった。それをエネルギーだけでなくセキュリティー機能と複合させることも考えられる。いま日本でも省エネナビがあるが、広く普及するにはほど遠い。これが安くなれば、電力・ガス会社にメーターと同じような形で取り付けを義務づける方向にいく可能性がある。英国政府の方針はその方向に動いている。
会議が終わって地下鉄でヒースロー空港に向かった。ちょうど中間地点まで来たとき、列車のアナウンスが、この電車はこの駅で運行を停止するから乗客は全部出るようにと突然告げた。その理由は聞き取れなかった。冷たい風が吹く駅のプラットフォームでも何のアナウンスもない。隣の人にどうしてか聞いたが、その人も理由が分からないとのこと。そして後続列車は40分しないと来ないらしいという。余裕を持って出たはずが、飛行機にぎりぎりになる可能性もある。一部の人は大きな荷物をもって外へ出て行った。多分タクシーで空港へ行くのだろう。ところが、15分もしないうちに次の電車が到着した。ところが、駅でも車内でも何のアナウンスもない。英国の列車サービスは20年前と変わっていなかった。
関空行きの日本航空。乗客は少なかった。これでは採算がとれないだろう。いずれこの便もなくなるかもしれない。関空には定刻に到着。大阪は暖かく感じた。