効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

フランスの温暖化防止対応施策

昨晩は比較的よく眠れたのであまり時差ぼけを感じないのは有難い。だが2日目に出てくることが多いので要警戒。天気が良かったのでテニスでもしたかったが、あまり無理はしないことにした。
気候ネットワークというNPOからの通信に、フランスが地球温暖化対応を急速に進めているという記事が出ている。柱となるのが古い建物の断熱性向上に向けた新しい規制。パリでアパートを借りると、電気やガスの消費量に関する契約書にもサインを求められるという。それぞれのアパート毎に戸別の年間平均消費量が示されていて、電気やガスの消費量をそれ以下に抑えるように努力すべしという内容で、契約の相手はフランスのエコロジー・持続可能発展省。日本の環境省資源エネルギー庁にあたる。
さらに仏政府は昨年夏、住宅やオフィスのエネルギー効率を高めるための包括的な対策法を成立させた。新築の建物には厳しい断熱効率を義務づけするほか、古い建物についても期限を決めて断熱向上のための改修を求める。フランスでは建築後百年を超える建物が大半を占めるため、住宅の断熱性能はこれまでほとんど手つかず。法律の制定で全国的に一気に向上させる狙いだ。
来年からは省エネ仕様の住宅の新築や改築を対象に、一戸当たり3万ユーロ(約450万円)の無利子融資を始める。来年の政府予算に10億ユーロの融資枠を設定する予定だ。太陽光発電施設の設置のほか、断熱材の使用などにも融資する。
さらに2020年末以降は、すべての新築の建物に再生可能エネルギー生産設備を設置することが義務化され「消費するエネルギー量を超えること」が求められる。住宅も事業所も太陽光発電風力発電設備などを取り付け、自力でエネルギーをまかなわなければならない。おそらくバイオマスによる発電や暖房給湯も入っているだろう。
サルコジ大統領が発動する強権も、ここまで来ると見事だといえる。