効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国のエネルギー消費

今日、オーストラリアのブリスベンにあるクイーンズランド工科大学で建築デザインを教えている長男が短い休暇をとって帰省してくれる。これからほんの2日ほどの奈良滞在だが、エネルギー効率という観点から見た建築デザインについて意見を聞きたいと思っている。
今日の英文読売にタイムスの記事が転載されていた。米国はエネルギー効率を上げる余地が極めて大きいので、コストをかけずにエネルギー消費を抑制できる可能性が高いというものだ。要するに、いままでエネルギーをふんだんに使うことを前提の社会だったからだ。そこで強調しているのは、かかるコストを上回ることが明確に分かるようなインセンティブを与えないと理屈だけでは人や企業が動くものではないということだ。一部の人や企業が、地球温暖化への対応という理念からエネルギー効率を上げる施策をとることはあるものの、大部分は何らかのリターンがコストを上回ることに納得しなければ実効ある施策とはなりにくいのは確かなことだ。
そこで述べていたことで我が意を得たりだったのは、Conservationでは大きな成果は上がらない、Efficiencyを追求すべきだということを述べている部分だった。ここでいつも強調している効エネルギーを追求すべきだと言っているのだ。今あるシステムを基本にしながらエネルギー消費を削減するいわゆる省エネルギーでは、そのエネルギーが生み出す効用も落とす可能性が高いと述べている。システム自体を見直す方向にインセンティブを与えると、大きな効率化が図れるということだ。
オバマ新大統領は、この分野に資金を投入して雇用も拡大しようとしているようだ。補助金や税制優遇をエネルギー効率向上のプロジェクトに出せば、特定の産業分野に資金が投入されるのではなく、全ての地域に広く投入され、地元で雇用が拡大する方向に行くことになる。具体的にどのような政策が出されるか、20日の就任式の演説が今から楽しみだ。