効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

可視光でデータ通信

タムラ製作所は「可視光通信技術」を使った通話システムを、慶応大学発ベンチャーの中川研究所が、客の動線を調査するシステムを、2009年春をめどに発売すると新聞が報じている。
タムラ製作所は天井のLED照明の光を使った通話システムを09年4月までに発売する。電話回線から来た音声データで照明部の光に変調をかけて送り、利用者が装着したヘッドフォンで受信して音声に戻す。利用者の声は光と混ざらないように赤外線を使って照明部に伝送する。LED照明一基につき半径約4メートルの通話が可能で、20畳の部屋は照明2基で十分だという。光を遮断すれば外部へのデータ漏れを防ぐことができる。携帯電話など電波を使う機器が使用できない企業の機械室や病院、飛行機などに売り込むとのこと。
中川研究所は天井のLED照明からの光をスーパーなどのカートの底部に取り付けたセンサーが受信して位置情報を確認するシステムを開発した。客がどう店内を移動したかの動線分析に活用する。床にあたって乱反射した光を受信し、遮蔽物の影響を受けにくくした。電波やカメラを使ったシステムに比べ運用が簡単で、導入費用も中規模スーパーの場合100万円程度で済むとのこと。
LEDはもともと半導体だから、それに信号を乗せるのは難しい話ではない。通信に使うだけでなく、今後建物のエネルギーデータを収集するのにも信号線を使わない方式でコストをかけないものへの需要が増えるはずだ。LEDには常に電源がきているから、センサーの電源を供給するのもやりやすいし、LEDの光の直進性を使えば信号の受け側もそれほど高感度にする必要もないだろう。これから照明に加える機能がどんどん拡大するのではないかと思う。